2015.07.09 Thu

The HIGHセルフライナーノーツ

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はい!もう散々見飽きたジャケットとは思いますが、改めて(笑)

タイトルにもある通り、今回のThe HIGHの1stアルバムについて、俺もライナーノーツ的なのを書いてみようかと…

本当はレコ発後やワンマン前後にアップしたかったんやけど、今振り返ってもあの時期の忙しさっていったらほんと半端無く忙しくってあの時期何をどういう風にしてたか殆ど記憶にありません…

やはり「全部自分達でやる!」ということは、並大抵のことではなく、言い訳になるかもやけど、歳と共に生活の全てを音楽だけに時間を割くということもなかなか厳しい現実であり、やはり限られた時間、限られたチャンスをいかに自分達に上手く繋げていくかが重要となりますな!!

そういう意味では俺たちには若い奴らとは違う経験値がある訳で、やはり俺達くらいの年齢のバンドが1からやっていくにはその経験値やジャッジの見極めが重要なポイントになる。

今回傍では、HIGHのCDがめっちゃ売れてるように見えてるかも知れないけど、それはそうではなく、実際に発売するまでの期間にかなり厳しい状況のオーダー数やったりもして、いかに流通がUKプロジェクトだからといっても、各CDショップがウェルカムな状況ではなかったんよね…

でも動き出した船を沈める訳にはいかないし、俺にも意地がある訳で…

それは自分が今までやってきた音楽に対する意地であったり、対UKプロジェクトに対する意地であったり、全国のCDショップに対する意地であったり、今はやりのフェス向きな若手バンドマン達に対する意地だったり…

今まで経験してきたことや培ったこと全てをこのアルバムに注ぎ込もうと思った!!

俺はそもそもCDショップの展開とかってあまり興味がなく、それってバンドマンの自己満に過ぎず、CD発売しても2週間くらいのサイクルでその展開も無くなり、その2週間のうちに自分達の顧客をそこに集約してCD屋の売り上げに貢献するっていうなんともお人好しでバンド側にとっては効率の悪い販売方法には全く持って興味が無かったんよね…

でも今回は俺が働いてるUKプロジェクトがご好意で流通をしてくれることになったこともあって、その好意に対して余りにも売れないとほんと申し訳ない気持ちもなるな…って思ってね!!

UKの事務所とかで宣伝担当の子とかに会うと、「どこどこにサンプル送っておきました!」とか「サンプルのCD足りなくなったのでもう少し追加貰えたら!」とか「札幌の店舗がCDめっちゃ気に入ってくれたので展開してくれますよ!」とKダイレクトに会話してると、やはりUKの建て前もあってCDショップでもちゃんと売れないと!!って気持ちになってね!!

そういう経緯で、当初はアルバム購入特典をCDショップではもう少しチャライのにする予定でしたが、メンバーにもこの気持ちを伝えるとみんな理解してくれて、本来なら販売用に録音したアルバム未収録の3曲をタワレコのアルバム特典として付ける事にした!

これがまたhironoのアイデアで「NOT FOR SALE」なんでビートルズの「FOR SALE」のジャケをパロディにしたい!って話が出て、ほんと時間全然無いのに、このネタここで逃したらいつやるんか!!ってことで、寝る間も惜しんで作業に掛かりました!!

その効果もあって、発売フラゲ日から連日タワレコでは品切れ状態。これは俺も予想外で、まあ最低このくらいは売れたら!!っていうラインがあったんやけど、遥かにその枚数を凌ぐ形となってほんと良かったです!!

まあ、発売日までこれだけのことがあったもんで、そりゃあもうこのアルバムに対する想い入れも半端無いっすよ(笑)

という訳で、セルフライナーノーツやっとのことで1曲目(笑)

1.Do You Love Me

この曲は元々FURSの解散の話が出る前までFURSで作りかけてた曲で、その時の仮タイトルは「ビートル・キッズ」(笑)

Aメロのリズムやメロはリヴァプールな雰囲気でサビはTHE WHOのキッズ・アー・オーライト!みたいな雰囲気やって、まあその流れでHIGHでも作り出したんやけど、hironoの甘い声と歌詞の世界観がバッチリ嵌った曲に仕上がりました!!

hironoのセルフライナーノーツによると、「FURSの作りかけやった曲って聞いて、もっとカッコよくしてやろう!」って思って燃えたみたいやけど、お陰さまで俺が今まで作った曲の中で一番好きな曲になりました!!センキュ~!!

ちなみにイントロはどちらかというとRASPBERRIESなんです!!それは、ROLLYさんとルイさんに一発で見破られました(笑)←これ恥ずかしいというより嬉しかったこと(笑)

2.Morality

これは智明がリハでなんとなく弾き始めたフレーズをみんなでセッションしながら作った曲なんやけど、自画自賛しますと(笑)、ギターリフだけだとめっちゃどこにでもあるような単調なリフで何も考えないベーシストだったら、このコードに沿ってなぞるだけやったりするんやけど、それやったらほんと面白くない曲になっるんよね…

そこを俺なりに!っていうかジョン(エントウィッスル)なりの解釈でベースフレーズを当て嵌めてみたらなんとビックリ(笑)

まあ俺のベースフレーズはポール(マッカートニー)とジョンエントウィッスルで80%は占めてるんでね!!このような楽曲に仕上がりました!!

ちなみにこの曲はカルメンマキ&OZのベーシストだった川上シゲさんからめっちゃお褒めのお言葉を頂いた曲です(*^_^*)

3.Someday, Somewhere

智明原曲のポップなナンバー。Bメロの「神様がくれた~」の部分のベースラインが全然見えなくて、hironoに相談したら、THE JAMの「In The Crowd」みたいなのは??ってアイデア貰って、そっから曲全体のイメージも見えてきてようやくしっくり来た感じの曲になった。なので俺のベースフレーズの5%hirono節(ブルース・フォクストン)が入りました(笑)

4.Twin Tail

hironoが持ってきた曲で最初はもっとツェッペリン風で複雑なユニゾンリフのイントロやったんやけど、余りにもトリッキーなことが苦手な俺に擦り寄ってくれてこのリフに(笑)

サビは「All My Loving」を攻撃的にした感じ、間奏部分のベースが抜いた部分はWINGSの「Live and Let Die」のAメロのファンキーな感じを出したかったんやけど、意外に上手くいったかな(笑)

5.I Don’t Wanna Cry

最初このサビのメロディーが浮かんだ時に、これは絶対にhironoの声に合う!!ってめっちゃ思って!!でも、なんかどこか聴いたことのあるようなメロディやったりもして…って、まあ俺の曲の殆どは「どこかで聴いた事がある」っていうのが逆にテーマやったりもするんやけどね…(^_^;)

そんなこともあって、この曲を出した時に「なんかこんな曲ラブミサイルとかジュリアンで無かったっけ??」ってhironoに聴いたら、「いや、大丈夫だよ!」ってことやったんでそのまま曲作っていくことに…

ライブで披露した後にジュリアンから来てるお客さんから、「ジュリアンの「??」っぽい」って!!(^_^;)※曲タイトル確認中

そっか!そりゃ、hironoにバッチリあうに決まっとうよね(笑)

まあ結局は本人が歌ってるんで、パクリにはなりませんな(笑)

サビのルビ~でチューズで~な感じが俺の最初の狙いとは真逆になったんやけどめっちゃ気に入ってる!!これこそバンドマジック!!o(*⌒O⌒)b

6.I Want Your Love

HIGHで一番最初に出来た曲。hironoは他の曲と比べると同じライブで一緒にやり辛いとのことやけど、まあそれはシンガーとしての心情もあるんやろうね!!まあ長男としてはちょっと可愛い感じかもやけど、今後も何かある時は力になってくれると思います(*^_^*)

7.Smile For Me

智明が持ってきた曲でまあ「Town Called Marice」になれば良いかなって思ったけど、この手の曲は世にパターンが出過ぎててなかなか難しいんよね…

だから敢えて逆にBOOWYっぽいって言ってしまった方が潔いいのかな??っとも思います。

でもこの曲のお陰でHIGHのキャッチコピーの中で「バブル期のジャパニーズロックのエッセンス」という言葉が出てきて、逆にそれがHIGHというバンドと今の流行りのバンドとの差別化が出来たと思ってて、実は感謝してます(笑)

8.Baby Close Your Eyes

まあ、「RAIN!!みたいな…(^_^;)」って思われがちですが、実はイントロはTHE STAIRSなんよね!!

THE STAIRSもビートルズの影響バリバリ受けてるのでまあ基を正せばビートルズになるんすが…(笑)

この曲のBメロではちょっとスモールフェイセズの「My Mind’s Eye」のBメロみたいなフレーズ組み込みたかったんやけど、なかなかしっくりこないままレコーディングを向かえ、録り始まるちょっと前にジェフさんに相談したら良いフレーズが出てきて、それをG&シタールソロ後のBメロのみに適用してみたら意外に良い効果を生んだ!!

という訳で俺のベースフレーズにジェフさん(※ロニー・レーン)節が5%加わりました(*^_^*)

9.Fruit

この曲の基ネタはストーンズの「Suzie Q」

俺は過去にもスージーQをネタに曲作ってて、それがFURSの「My Honey Lizzy」

どちらもみんなには判り辛いかな??ってか判らない方が本当は良いんやろうけど俺は判って欲しいんです(笑)

アレンジは最初は普通にミディアムなスリーコードのロックンロールナンバーやったんやけど、レコーディングに入る直前のリハでこのように(スローからアッパー)なった。

「思いっきり遅くしたい!!」って言ったのがhirono、「めっちゃ早くしたら??」って言ったのがジェフさん。両方やってみて結局そのどちらも採用!!

この柔軟さが年の功ですか(笑)

若いバンドはここで険悪になって、アルバム発売の頃にはメンバーチェンジってパターンですね(笑)

10.Mr. Face

この曲はHIGHがオリジナル作り始めた時のかなり初期の曲でhirono作です。

単純なスリーコードの曲ほど、プレイヤーのセンスが重要!!( ̄^ ̄)

単純なスリーコードの曲ほど、後半にかけての盛り上がり部分(グルーヴ)のセンスが問われるんよね…(^_^;)

なかなかその域に達するのは難しいが、デモで録った時より格段にレベルアップしてると思います。(*^_^*)

まあしかし、ここが今後のHIGHの課題でもあります!!頑張れ俺達!!

11.Please Mr. President

俺の中では珍しくパンキッシュな曲。

ドイントロの頭打ちのユニゾンのリフは「My Way」な気分!

その後のギターの印象的なフレーズは智明が風邪でリハ休んだ時にhironoがVo&Gtで3人で曲作ってて、俺のThe Cordsの「Something Missing」的な印象的なフレーズないかな??との要望に見事応えてくれました!!

12.You’re My Best Friend

所謂「ボードビル調」っていう奴ですかね!!

最初智明にマティさんっぽくないね!!っとか言われたんやけど、実はこの手は得意っていうか、かなり好きなんよね!

これ俺の20代の頃からのテーマでして…実はFURSの時はそれを封印しとったんよね。

STEACY ROXX時代の「月世界ロマンス」Raspberry Circusの時の「Randy Dandy & Flapper」、「Days In Green」等…

究極のところでは「シャボン玉の夢」でのベースラインは当時俺が目指してたポール・ボードビル・サウンドに一番近づけたと思ってる曲である。

そんなこんなでこの曲を持ってこられた時俺は燃えたね!!20代の俺に対して負けられん!!その時より圧倒的にカッコいいベースラインを考えないと!!っていうプレッシャーでね(笑)

あと、このちょっと可愛らしい感じでビートルチックな感じの曲調はラブミサイルの世界観ともちょっと被っちゃったりもするんで、俺のテーマは「カムバック!!廣野麗香!!打倒!!ラブミサイル!!」っていう裏テーマもあった(笑)

ラブミサイルの時のhironoの良い部分(レイカちゃん的なw)と、ラブミサイルにはなかったポール節なベースラインね!!

俺的にはそのテーマをちゃんとクリア出来たんやないかな!!って思います。

まああくまでそれは俺の個人的な気持ちなんでどっちが良いとか、どうとかは聴いた人が判断して貰って大丈夫です!!

そんなこんなでめっちゃ長くなりましたが、やっとずっと書きたかったことがようやく書けました!!

もう思い残すことはありません(笑)

なんかさ~次に絶対にまたアルバム作れるって保証ないやん!!(※最近この手の話題多くてすんませんが…w)

そうなると現状今が自分にとってのラストアルバムであって、そこで悔いが残るような作品は出したくないな…っていうのがあってね!!

若い頃には考えなかった感情がやはりこの歳になると重みを増して感じます。

それはおっさんとかじゃなく、本当の意味で命賭けてやってるってことやけんね!!

ほんとこのアルバム出すまで色々ありましたが、現時点で納得いくアルバムが出来て良かったです!!

もちろんアルバム作って満足って訳じゃないので、このアルバムをより多くの人に聴いて貰ってそれがその人にとって宝物になってくれるようにこれからの活動引き続き頑張ります!!

という訳で、このような俺の想いも組んで既にご購入の皆さんにはまた改めて聴いて貰いたいですし、まだ買ってない!!とか買うのちょっと躊躇ってる!!っていう野郎はとっとと買ってください(笑)

んなこんなで今週日曜日はHIGHの約1ヶ月振りのライブです~!!

対バンは青木さん率いるLove Me DoとHIGHのプロデュースをやって頂いたジェフさんのバンドTHE ORANGESです!!

HIGHにとってはこの上ないくらいスペシャルな組み合わせなので、皆さん是非ともお見逃し無く!!

HIGHはトリでがっつりばっちりやりますよ~!!

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